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石炭という謎の化石

石なのか、炭なのか、そのどちらでもない意外と素性のわからない石炭という物質の解説まとめです。
21 view
2020-10-27 23:26:14

石炭っていったい

現代でこそ石油の方が燃料として定番となりつつありますが、石炭は、長年人類の進化を影で支えてきた、燃料界の代表と言ってもよいです。
そのまま燃やしても効率がよく優秀ですが、どうしてこんな不思議な石のような硬さで炭のようによく燃える不思議な物質なのでしょうか。
ちょっとその素性から調べてみました。
石炭(せきたん、英語: coal)とは、古代(数千万年~数億年前)の植物が完全に腐敗分解する前に地中に埋もれ、そこで長い期間地熱や地圧を受けて変質(石炭化)したことにより生成した物質の総称。見方を変えれば植物化石でもある。烏石とも呼ばれる。
石炭は黒いダイヤモンドと称されたこともある。特に産業革命以後20世紀初頭まで最重要の燃料として、また化学工業や都市ガスの原料として使われてきた。しかし、第一次世界大戦前後から、艦船の燃料が石炭の2倍のエネルギーを持つ石油に切り替わり始めた。戦間期から中東での油田開発が進み、第二次世界大戦後に大量の石油が採掘されて1バレル1ドルの時代を迎えると産業分野でも石油の導入が進み(エネルギー革命)、西側先進国で採掘条件の悪い坑内掘り炭鉱は廃れた。
1970年代に二度の石油危機で石油がバレルあたり12ドルになると、産業燃料や発電燃料は再び石炭に戻ったが、日本国内で炭鉱が復活することは無かった。豪州の露天掘りなど、採掘条件の良い海外鉱山で機械化採炭された、安価な海外炭に切り替わっていたからである。海上荷動きも原油に次いで石炭と鉄鉱石が多く、30万トンの大型石炭船も就役している。
他の化石燃料である石油や天然ガス等と比べても、燃焼した際の二酸化炭素 (CO2)や硫黄酸化物(SOx)などの有害物質の排出量が多く、地球温暖化、大気汚染の主な原因の一つとなっている。
日本では、一般的に石炭(せきたん)と呼ばれるようになったのは、明治初年に西欧の採炭技術が入って、特にドイツ語Steinkolenを和訳したものとされる。それ以前は地方によって、五平太(ごへいだ)、石炭(いしずみ)、岩木(いわき)、燃石(もえいし)、烏丹(うに)、烏朱(うし)などと様々に呼称されていた。

起源

石炭は数千万年前~数億年前の植物が湖底や海底に層状に堆積し、地殻変動や造山活動等による地圧や地熱の影響により変化し、濃集して石炭化したものである。特に石炭の成因植物となっているのは、石炭紀時代(紀元前2億4千万年前~3億年前)の湿地帯で森林を形成していた巨大なシダ類と、第三紀時代(紀元前2千5百万年~6千万年)の針葉樹類などと考えられている。

古生代においては菌類等の分解者が、まだ出現していなかったり少数派であったため大量の植物群が分解前に埋没していた。植物の遺体が分解されずに堆積する場所として湿原や湿地帯が挙げられる。これらの場所においては植物の死体は酸素の少ない水中に沈むことによって生物による分解が十分進まず、分解されずに残った組織が泥炭となって堆積する。泥炭は植物が石炭になる入り口とされている。他の成因として大規模な洪水で大量の樹木が湖底等の低地に流れ込んで土砂に埋まることも考えられる。地中に埋まった植物は年代を経るに従って 泥炭→褐炭→歴青炭→無煙炭 に変わってゆく。この変化を石炭化と呼ぶ。
地中に埋まった植物が地圧や地熱を受けて石炭になる変化を総称して石炭化と呼ぶ。これは多様な化学反応を伴った変化である。セルロースやリグニンを構成する元素は炭素、酸素、水素であるが、石炭化が進むに従って酸素や水素が減って炭素濃度が上がってゆき、外観は褐色から黒色に変わり、固くなってゆく。炭素の含有量は泥炭の70%以下から順次上昇して無煙炭の炭素濃度は90%以上に達する。化学的には植物生体由来の脂肪族炭化水素が脱水反応により泥炭・褐炭になり、次に脱炭酸反応により瀝青炭となり、最後に脱メタン反応により芳香族炭化水素主体の無煙炭に変わってゆく。植物が石炭化する速度は地中での圧力や温度の影響を受ける。日本は環太平洋造山帯に位置し地殻変動が盛んなため、諸外国の産地よりも高温・高圧にさらされて石炭化の進行が早いとする説もある。

石炭の採掘

日本の炭鉱

2007年度、年間60万トン体制での採炭を続けている。この炭鉱のある釧路炭田は、推定埋蔵量20億トンと大規模であり、炭層が厚く水平に広がり、機械化(SD採炭)採掘が容易であることから、採炭技術の継承と海外技術者の研修受入先としても活用されている。

日本の炭鉱はアメリカやオーストラリアの大規模炭鉱と比べて地層構成が複雑なため、石炭は地下の深部にあることが多い。そのため何キロメートルにも及ぶ坑道を掘り採掘していたが、労働条件は悪く、上記のようにメタンガスや粉塵による爆発事故・落盤などが多発し、多くの殉職者を出してきた。

明治維新以後 石炭は燃料や工業原料(特に製鉄業)として使用量が増大した。北海道・福島県・山口県・福岡県・佐賀県・長崎県が主産地で、最盛期にはこれらの地域を中心に全国に800以上の炭鉱が開かれ、第二次世界大戦中に年間産出量は6000万トンに達した。終戦後急激に減少し、その後産業の回復につれて産出量は再度増加した。

1950年以降ほぼ5000万トンを超えるレベルに回復したが、石油の大量輸入(エネルギー革命)、コスト面で外国産のものに太刀打ちできないなどの問題で1961年をピークに徐々に衰退し、2002年以降国内で操業している坑内掘り炭鉱は、北海道の釧路炭鉱の1箇所のみとなった。

特徴

自動車の普及した先進国では石油の占める割合が高いが、エネルギー消費の過半数を占める発電燃料・産業燃料では、コスト優位により石炭が未だに少なくない割合を占めている国もある。アメリカも発電燃料は31%と天然ガスと同じぐらいである。中国は自動車の普及で石油輸入量が急増し日本を追い抜いたが、依然として全エネルギーのうち5割以上を石炭が占めている。
石炭は他の燃料に比べて埋蔵量が多く、かつ石油のような一地域への偏在がなく、全世界で幅広く採掘が可能なエネルギー資源である。50年で枯渇が懸念されている石油に対し、石炭は153年の採掘が可能と考えられている。

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